このチェックリストについて
作成者:天野 由貴 (熊本大学大学院社会文化科学研究科 教授システム学専攻 修士論文)論文(PDF)
eラーニングは,時間・場所の制約を受けずに学習をおこなえることから有効なものですが,対面授業のようなその場での質疑応答,学習支援などがおこなえないという問題があります。
学習者はひとりで学習に取り組み,自分でペース配分をしなければならないことが多いと思われます。
そのような状況の中で学習意欲を継続させることは難しいことです。
eラーニング教材に「学習意欲を阻害させる要因を含まないこと」「学習意欲を継続させる工夫」の2点が必要であると考えました。.
- 学習意欲を阻害させる要因=情報デザイン(Information Design)的な欠点:ユーザビリティ,アクセシビリティ
- 学習意欲を継続させる工夫=インストラクショナル・デザイン(Instructional Design)の技法:ARCSモデル
ARCSモデルは,Kellerの提唱した学習意欲モデルで,A:注意(Attention),R:関連性(Relevance),C:自信(Confidence),S:満足感(Satisfaction)からなっているものです。
ARCSモデルについての詳しい説明
以上のことをふまえ,学習意欲を継続させるeラーニング教材作成を目的としたチェックリストを作成しました。
eラーニング教材を作成した教員が,Information Design&Instructional Designの2つのIDの知識がなくとも,教材に足りない点や改善したほうが良い点などの気づきを得られるよう自己チェックできるようなものにしました。