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目次
索引
付録A ネットワーク市民の手引6.2
快適で安全なネットワークライフのために
- トラブルを回避し、自分自身を守るために
- 知らないうちに違法行為をしないために
- 快適なネットワーク社会をみんなで作るために
- 広島大学のネットワークをみんなで守り育てるために
広島大学コンピュータ及びコンピュータ・ネットワーク利用ガイドライン
広島大学情報通信・メディア委員会
この手引きは、広島大学の学生、教職員の皆さんが、コンピュータ・ネットワークを利用して有意義な日々を過ごすために是非知っておいていただきたいことがらを、分かりやすくまとめたものです。
なお、広島大学においてコンピュータ及びコンピュータ・ネットワークを利用する際の禁止事項については、「広島大学コンピュータ及びコンピュータ・ネットワーク利用者要項」第4条に以下のように記載されています。
本学においてコンピュータ及びコンピュータ・ネットワークを利用する者は,次の事項に該当する行為を行ってはならない。
- 法令に違反する行為
- 公序良俗に反する行為
- 本学の教育研究目的に反する行為
- 前各号の他広島大学情報通信・メディア委員会(以下「委員会」という。)が運用上支障があると認めた行為
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現代は、一人一人が大量の情報を受信し、発信し、蓄積する社会です。個人の持つ一台のパソコンも強力な情報処理の力を持ち、ネットワークに接続した時から、世界中の情報ネットワークの一部となります。ですから一人一人が情報の管理者としての自覚を持って行動していくことが必要となります。端末室、研究室、事務室などのネットワークに接続されたパソコンを使うとき、家のパソコンをネットワークに繋ぐとき、自分のノートブックを大学の情報コンセントや無線ランに繋いだとき、みなさんはネットワーク市民の一人となります。この手引きは、そんな社会に暮らす皆さんに身に着けていただきたい事柄をコンパクトにまとめたものです。
コンピュータ・ネットワークを利用する上で、私たち教職員や学生が避けるべき行為は少なくありません。ネットワーク社会でも、一般社会と同様のマナーを守ることが求められます。それに加えて、ネットワーク社会には固有の規範があります。また、法律による処罰の対象となる行為は当然行ってはなりません。利用者の無知によるもの、あるいは善意にもとづくものであっても、結果的に他人の人権や財産を傷つけ、損害を与えてしまう場合もあります。私たち利用者は、このような行為を犯さないよう、つねに自覚をもって振る舞う責任があります。逆に、他人からそのような行為を受けないように、自分の責任で自分自身を守る必要もあります。
といっても、それは何も難しいことではありません。インターネットの広がりや、その影響力の大きさを理解した上で、利用にあたって、基本的な社会常識と他人に対する配慮を欠かさないようにすることが第一です。
ネットワーク社会は、世界中の多くの人によって支えられています。このことを十分理解し、自らもその一翼を担い、価値あるネットワーク社会を作っていくために、一人一人が努めて下さい。インターネット社会は、有効に利用すれば私たちの生活を豊かにしてくれるとても強力な道具です。溺れたり使いすぎたりすることなく、有意義に利用してください。
1.トラブルを回避し、自分自身を守るために
初心者は思わぬところでトラブルに巻き込まれる場合があります。それを避けるために、日頃から注意深い態度でコンピュータ・ネットワークに接する必要があります。トラブルから身を守るためには、次のような事柄に留意して下さい。
1.1.パスワードの管理を適正に行いましょう
パスワードが他人に知られると、名前をかたられて悪質な電子メールを流されたり、自分のファイルを勝手に読まれたりするなど、いろいろな不都合な問題が生じる可能性があり大変危険です。自分のアカウントが悪用され、それによるトラブルに巻き込まれないようにするために、パスワードの管理について、次のような配慮を怠らないようにして下さい。
- パスワードはできる限り暗記しておいて下さい。たとえメモに残すとしても、容易に人目に触れるようなところは避けて下さい。
- パスワードの中に、自分の電話番号や誕生日など、他の情報から推測されやすい数字を用いることは避けましょう。
- 長期間同じパスワードを使い続けることは避けて下さい。本人によるパスワードの変更は簡単にできます。
アカウントとパスワード |
コンピュータ及びコンピュータ・ネットワークの利用のために、1人1人にアカウントと呼ばれる利用資格が発行され、利用者はこのアカウントによって区別されています。他の人が、勝手にあなたのアカウント名で電子メールを送ったり、コンピュータの上にあなたが作成した書類を読み書きしたり出来ないように、アカウントを利用する時にはパスワードが必要になります。パスワードは英数字と記号の組み合わせで、それを入力することで、アカウントの利用者が本人であることを計算機システムが認証する唯一のものです。
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1.2.自分のプライバシーは自分で守ろう
コンピュータ・ネットワークは、多くの人々と情報を共用したり交換したりするための便利な手段です。しかしその分、プライバシー保護に関しては甘くなりがちです。他人に見られたくない情報は、ネットワークに接続されたコンピュータ上には置かないことが基本です。仮に置くとしても、自分に関する情報を公開する場合には、次のような点に留意しましょう。
- ホームページ、掲示板などネットワーク上で発信された情報は、不特定の多くの人の目に触れています。ホームページなどに掲載した個人情報が悪用されないよう、その内容には十分な配慮が必要です。自宅の住所や電話番号を安易に掲載しないようにしましょう。また、匿名を使っても、発言者の特定は多くの場合可能です。
- クレジット・カードの番号を電子メールで送ったり他のホームページに書き込んだりすることには危険が伴います。このようなことは避けましょう。
- 自分の所有するファイルやディレクトリ(ファイルの保管場所)の中に、他人に参照されては困る情報を置く場合には、自分しか見ることができないような設定にしましょう。
1.3.電子メールはとても便利です。マナーを守って気持ちよく利用しましょう
初心者にとって犯しがちなマナー違反の多くは、電子メールの利用方法に関するものです。次のような事柄には十分気をつけましょう。
- 電子メールは、電話のような同時的な双方向メディアではなく、あくまでも「進歩した手紙」にすぎません。言葉足らずの説明や一方的で独りよがりの内容は、受け取った相手を困惑させたり、思わぬ誤解を招く原因となる恐れがあります。送信する前に、内容をよく読み直すことをお勧めします。また、感情的なメールを受け取ったときも、冷静に対処するようにしましょう。
- 電子メールを送るときは、必ず自分が誰であるか名乗るようにしましょう。所属、氏名の書かれた簡潔な署名(シグネチャー)を最後に付けるのは良い習慣です。(自宅の住所や携帯の電話番号などは書かないようにしましょう)
- 相手のメール・アドレスを十分に確認しないままメールを送ると、間違った相手にメールを送ってしまうことがあります。そのアドレスが存在しないものであれば宛先不明で返送されてきますが、存在した場合、まったくの別人に届けられます。しかも、その内容は読まれてしまいます。送信の指示をする前に、必ず宛先を再確認しましょう。特に返信をするときは、相手が送った他の宛先が自動的に含まれていることがありますので、返信先などには十分な注意を払いましょう。
- インターネットを利用すると、世界中の人から貴重な情報を教えてもらうことも可能です。しかし、電子メールで質問をするときは、相手が自分のために時間を使ってくれているということを忘れずに、礼儀をわきまえたメールを書くようにしましょう。
- 受け取ったメールを本人の了解なく勝手に他の人に転送することは許されない行為です。
- 悪意を持って送りつけられる大量のメールに対しては、受け取り拒否をするように設定することもできます。
1.4.コンピュータ・ウイルスに注意しましょう
コンピュータ・ウイルスは、電子メールに添付されたファイルなどに潜んで広がっていきます。出所の明らかでないファイルをダウンロードしたり、不審なメールに添付されているファイルを開けたりしないようにしましょう。コンピュータ・ウイルスに気が付いたら管理者に連絡して下さい。
コンピュータ・ウイルス |
生物を攻撃するウイルスと振舞いが似ているので「コンピュータ・ウイルス」と呼ばれています。もちろん本当のウイルスではありません。他人のコンピュータの上のファイルの破壊などを目的として作られたプログラムで、正常なプログラムの一部を改変してその中にしばしば潜んでいます。そして他の正常なプログラムの中に自分自身をコピーすることによって増えていくように仕組まれています。コンピュータ・ウイルスのパソコンへの感染を防ぐために、自分の管理するコンピュータにはワクチンソフト(ウイルスチェッカー)を入れ、新種のウイルスに対応するためにソフトの更新を心がけましょう。また、情報メディア教育研究センターのホームページなどには新しいウイルスが広がり始めたときには警告が載りますので、情報収集にも努めましょう。
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1.5.どう対応したらよいか困った時は
不審なメールを受け取ったり、ネットワークを通して嫌がらせを受けたりして、どう対応したらよいか判断に迷ったときは、学生相談室、情報メディア教育研究センターなどに早めに相談して下さい。
2.知らないうちに違法行為をしないために
コンピュータならびにコンピュータ・ネットワークを利用する行為は、通常の行為と同じく法律による規制の対象となっています。ネットワーク上の資源には所有者がいます。ネットワークを介したコミュニケーションにおいても、その相手は人間です。実生活で行ってはならないことは、ネットワークを介しても行うべきではありません。そのような行為の中には、犯罪行為として刑事罰の対象となるものもあれば、民事訴訟において損害賠償請求の対象となるものもあります。次のような行為は、明らかに法令に違反する行為ですので避けましょう。
2.1.刑法などによって処罰される可能性のある犯罪行為
- 利用資格のないコンピュータ・ネットワークに侵入する。
侵入を企てただけでも、刑法犯として処罰されます。
- ネットワーク上のデータやソフトウェアなどの情報資源を破壊する。
他人の所有するデータを勝手に書き換えたり削除することは、情報という財産に対する破壊行為とみなされます。
- コンピュータ・ウィルスを配布する。
これは、意図的に他人の情報資源を破壊しようとする行為です。善意によって無償のソフトウェアを配布する中で、知らないうちに、この行為に加担してしまう危険性もありますので十分に注意しましょう。
- 猥褻(わいせつ)とみなされるものを公開する。
猥褻とみなされる文章や画像、音声をホームページ上で公開したり配布すると、法律で処罰されます。
2.2.基本的人権の侵害となる行為
2.3.財産権の侵害として、民事訴訟などの対象となる可能性のある行為
- ホームページに雑誌等の写真、ミュージック・データなどを載せる。
図書や雑誌に掲載されている文書や写真や図などを、作者に無断で自分のホームページに転載することは、著作権の侵害にあたります。なお、著作権の放棄が明示されていたり、あらかじめ転載や利用が許可されている場合は、その趣旨に反しない範囲で認められています。
ホームページなどネットワーク上で公開されているデジタル・データは入手や加工が容易ですが、著作権の侵害にならないよう、その利用にあたっては十分な注意が必要です。
- ソフトウエアの著作権を侵害する。
ソフトウエアを無断でコピーすることは通常許されません。たとえ無償のソフトウェアやデータであっても、その権利保持者に無断で改変して配布することは、著作権の侵害にあたります。
3.快適なネットワーク社会をみんなで作るために
たとえ法令に違反しないとしても、避けるべき行為と考えられるものがあります。一般社会においても快適な生活を維持するために互いに配慮しあう必要がありますが、これはネットワーク社会においても同じです。以下のような行為は、善良なネットワーク市民としてのモラルに反する行為と見なされ、学内規則による指導・勧告、あるいは、学内ネットワークの利用制限などの処分の対象となる場合があります。
3.1.ネットワークの公共性に対する配慮に欠ける行為
- 匿名の悪用もしくは他人の名前をかたって、ネットワーク上で発言をする。
大学のネットワークの利用に当って、発言者の責任を明確にするためには、原則として匿名を使用すべきではありません。自分の責任を逃れるために、他人の名前をかたることは、名前を使われた人に迷惑を及ぼすだけでなく、倫理上許されない行為です。なお、匿名を使っても、発信者の特定はしばしば可能であるということも知っておきましょう。
- 事実と異なる情報やデマを流す。
このような情報をネットワーク上で意図的に流すことは許されない行為です。たとえ本人が事実であると確信していても、客観的に見て間違った情報を流してしまう場合もあります。また、言葉足らずの説明が広い範囲で思わぬ誤解を招くこともあります。利用者は、ネットワークの影響力の大きさに常に留意する必要があります。
- チェーン・メールを送る。
電子メールの場合、一般の手紙に比べ、容易に多くの人々に同じ内容の手紙を送ることができます。「不幸の手紙」を送ったりするのは論外ですが、「重要な内容なので、あなたの友人全員にこのメールを転送して下さい」という電子メールは、ねずみ算的にメールを増やし、ネットワークを混乱させてしまいます。あなたのところで鎖を断ち切って下さい。自分が確認していない情報をネットワークを通して流すことはやめましょう。
3.2.独りよがりな振る舞い
- メーリング・リストに他人を無断で登録する。
本人の承諾なしに、無関係の人をメーリング・リストに登録してはいけません。たとえ善意での行為でも、その人にとっては意味のない情報が大量に送られてしまい、大きな迷惑をかけることになります。
- 掲示板や自分のホームページに他人のメールアドレスを本人の了解なしに載せる。
- 大量のメールを無差別にばらまく。
アンケートなどと称して、無差別に多くの人を対象に一方的にメールを送りつける行為は、受け取った相手に不愉快な思いを抱かせる場合があります。
3.3.他人の権利に対する配慮に欠ける行為
- 他人のファイルやディレクトリを当人に無断で参照する。
たとえ、本人がファイルやディレクトリを、他の利用者から参照可能な状態にしておいたとしても、それらを本人に無断で参照することは、倫理的に許されない行為です。ただし、ホームページ等、公開を前提として作成されたファイルなどは除きます。
4.広島大学のネットワークをみんなで守り育てるために
学内に設置してある、各種の情報機器類やコンピュータ・ネットワークは、大学という教育研究機関に所属するものです。また、本学のネットワークのアカウントも、本学における教育・研究目的に必要不可欠であるからこそ、全員に特典として付与されています。民間のインターネット・プロバイダーの利用では許されても、大学では許されない行為もあります。コンピュータ・ネットワークを、有意義なキャンパスライフの道具としてみんなで育てていきましょう。
4.1.教育・研究上不適当と判断される以下のような利用はやめましょう
- 学内ネットワークを商業目的に用いたり、情報機器をアルバイトのために使用する。
電子メール、メッセンジャーによる私信の交換や、掲示板への個人的な情報の提供など、学内ネットワークを個人目的で利用するとしても、それが日常生活に伴う範囲のものであれば、問題とされることはありません。しかし、ホームページや電子メールなどを用いて、営利を目的とした商品やサービスの広告・宣伝活動、販売活動を行ったり、端末室の情報機器をアルバイトのために使用することは、本来の目的から大きく逸脱する行為といえます。
- 猥褻情報に関わるサーバへのリンクを張る。
ホームページ上でのこのような行為は、教育・研究を目的とする学内ネットワークでは当然許されません。
4.2.以下のような行為は、ネットワーク・システムの安全性の保持にとって大変危険ですのでやめましょう
- 友人とアカウントの貸し借りを行う。
アカウントは、ネットワーク上で利用者を識別する唯一の手段であり、これまで述べてきたような避けるべき様々な行為が行われた場合、そこで用いられたアカウントを付与された人が、真っ先に責任追及の対象となります。貸し借りの対象となったアカウントを用いて、そのような行為が行われたとすれば、その行為を実際に行った人だけでなく、貸した人の責任も問われることになります。
4.3.他の利用者に対する配慮に欠ける以下のような行為はやめましょう
- 混雑している端末室で、複数の端末を一人で占有したり、ゲーム等に興じる。
端末室は多くの利用者が共同で利用する場所です。このような行為は、他の利用者に対する配慮に欠ける行為です。
- ネットワーク回線をいたずらに混雑させる。
単なる暇つぶしのためのネットサーフィンや、不要不急の大量のファイル転送、電子メールに膨大な量のファイルを添付することなどは、ネットワーク回線をいたずらに混雑させ、回線を共用している他の利用者に迷惑をかけることになります。
- 共有のプリンターへ、他の人に不快感を与えるような内容のものを出力する。
無神経にあなたが出力したものが、他の人に大きな不快感を与えることもあります。また、プリンターに出力した用紙はすべて持ち帰るようにしましょう。
4.4.ネットワークの運用に支障をきたす以下のような利用はやめましょう
- ネットワーク管理責任者の指示に従わない。
ネットワーク利用者は、ネットワーク管理責任者の指示にしたがって利用する責務があります。
- 大量の電子メールをサーバに残す。
サーバに大量のメールを残すことは、システムに余分な負荷をかける原因になります。不要になったメールは、消去するなり、別のファイルに保存するなりして、日頃から整理するように努めましょう。
- 友人などと特定のファイルを共有するのは便利ですが、ある種のファイル共有ソフトではネットワークに非常に大きな負荷をかけるものがあります。こういったソフトウェアを不用意に使用すると、ネットワークを渋滞させて他の利用者に迷惑をかけます。正当な理由がないときは使わないようにしましょう。
4.5.端末室の運用に支障をきたす以下のような行為はやめましょう
- 端末の利用環境の設定を勝手に変更して元に戻さない。
教育を目的として学内に設置してある端末では、多くの人が共同で利用できるよう、それぞれの端末室で共通の利用環境が設定されています。個人的に使いにくいと感じることがあっても、この環境設定を勝手に変更することは、授業の実施や他の利用者の迷惑になりますので避けて下さい。また、仮に変更してしまった場合には、必ず元の設定に戻しておいて下さい。
NAGATO Yasushi
平成16年4月6日