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アカウントとファイルの共有

前節で説明しましたが、コンピュータを使い始めるにはログイン、終了するに はログアウトという作業を行います。ログインすることでシステムは誰がコン ピュータを使い始めたのかを認識しますし、ログアウトすることで使い終わっ たことを認識します。ログイン時に皆さんがログイン名とパスワードを入力す ると、コンピュータはアカウント情報を持っている認証サーバに対してログイ ン名とパスワードが正しいかどうか尋ね、認証サーバはアカウント情報のデー タベースを瞬時に検索し結果を返します。認証サーバは演習室、自習室にある 全てのコンピュータに同時にログインがあった場合でも大きな遅延なく結果を 返すだけの能力を備えています。認証にはセキュリティー面で優れている NIS+(Network Information Service Plus)という仕組みを利用しています。

認証作業が終了すると、個々の設定を読み込むために必要な作業が始まります。 全ての利用者に共通の設定はコンピュータに内蔵されているハードディスクの 中から読み込まれます。利用者毎に異なる設定は大きな記憶容量を持つファ イルサーバ上に保存されています。コンピュータは、ファイルサーバに対して ログインした利用者が所有しているファイルの保存されている記憶領域を参照 させて欲しいという要求を出します。ファイルサーバは、NFS(Network File System)という仕組みを利用して要求のあったファイルシステムをクライアン トから参照できるようにします。これにより、皆さんが利用しているコンピュー タ上ではファイルサーバ上のファイルシステムをコンピュータに内蔵されてい るハードディスクと全く同じように利用することができるようになります。コ ンピュータはファイルサーバ上から利用者毎の設定を読み込んで皆さんの利用 環境を準備します。

図 3.4: NIS+, NFS のイメージ
NIS+, NFSのイメージ

利用者がファイルを読み出したり保存したりする際に、このファールサーバを 意識することはあまりないと思いますが、皆さんがコンピュータを利用する 中で保存されたファイルのうちログアウト後に削除される一時的なファイル以 外は基本的に全てこのファイルサーバ上に保存されます。ファイルサーバには 十分なディスク容量を確保するようにしていますが、広島大学の構成員の全て が快適に利用できるよう保存できるファイル容量は一人当たり50MBまでとい う制限があります。この容量を超えてしまうとメールを受信できなくなったり、利 用者毎に行った設定が無くなってしまう等、いろいろな不具合が生じますので 普段からいらないファイルは削除するよう心がけてください。



NAGATO Yasushi 平成16年4月6日