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コミュニケーション支援サーバ群

皆さんがコンピュータを利用する目的の一つはインターネットを通じた情報の 送受信、コミュニケーションだと思います。このような目的で最も利用されて いるのが電子メールとウェブページです。電子メール、ウェブページ等の利用を支え ているサーバがコミュニケーション支援サーバ群です。

電子メールで情報をやりとりする際に、電子メールを送信するコンピュータ と受信するコンピュータの間で直接通信する必要はありません。ネットワーク 上にあるコンピュータで電子メールは中継されていき宛先に届けられます。こ の辺りは郵便局と全く同じですね。電子メールの送信は通常SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)という仕組みを用いて行われます。演習室、自習室にあ るコンピュータから送られたメールはhiroshima-u.ac.jpという名前のメール サーバで中継されて宛先に送られます。要求のあったメールを全て中継してし まうとスパムメール3.4などの中継 に利用されてしまう可能性がありますから、メー ルサーバでは広島大学内のアドレスから送られたメールと学内のアドレス宛て のメール以外は中継しない設定になっています。また、ウィルスの被害を減ら すために、完全ではありませんがメールサーバで中継されるメールにウィルス が添付されている場合そのウィルスを削除しています。

ログイン名@hiroshima-u.ac.jpというアドレス宛てに届いたメールはメールサー バ上に一時的に保存(スプール)されていきます。演習室、自習室にあるコン ピュータからメールサーバにスプールされたメールを読むにはコンピュータに メールを取り込む必要があります。メールの取り込みにはPOP3(Post Office Protocol version 3)、もしくはIMAP4(Internet Message Access Protocol)を 利用します。メールを読むためのアプリケーションは、メールサーバにスプー ルされているメールを要求します。このとき、要求しているのが本人であるこ とを確認するためログイン名とパスワードを送信します。APOP認証を利用 するとこの作業が暗号化して行われます。ログイン名とパスワードを安全にや りとりするためにAPOP認証を利用してください。メールサーバは送られたログ イン名とパスワードを確認した後、要求のあったメールをコンピュータに送付 します。送付されたメールはメールを読むアプリケーションの設定に従って保 存されます。初期設定では、送付されたメールはその時点でサーバ上のスプー ルから削除されます。

図 3.5: SMTP, POP3 のイメージ
SMTP, POP3のイメージ

皆さんは、ウェブページを利用して広く情報を公開することができます。詳細に ついては別の章で説明しますが、web を公開するためのオンラインテストをパス した上で、public_htmlというディレクトリを作成すると、 この中に置かれたファイルが世界中に公開されるように設定されています。 ウェブページの公開はWWWサーバが受け持っており、世界中からのアクセスに 対して要求された情報を公開しています。

なお、認証サーバ、もしくはファイルサーバが何らかの原因により不安定になっ たり停止するようなことがあるとログイン作業が正常に行えなくなるため、コ ンピュータへのログインに異常に時間がかかったり、ログインできなくなりま す。また、メールサーバが不安定になったり停止したりするとメールの送受信 に時間がかかるようになったりメールの送受信が行えなくなりますし、送った はずのメールや届いたメールが紛失してしまう可能性も零ではありません。 WWWサーバが不安定になると、WWWを用いた情報の発信ができなくなります。こ のため、認証サーバ、ファイルサーバ、メールサーバ、WWWサーバ等、重要な 役割を持つサーバは問題が発生すると即座に対応できる体制で24時間休むこと なく監視されています。



NAGATO Yasushi 平成16年4月6日